「階段」

階段には無限の可能性がある! 
そんなことを考えながら家づくりをスタートしてみてはいかがでしょうか。

普通、家の間取りを考える時にはリビングや水廻り、その他部屋や収納などを考えていきます。
そして余った所に階段を持ってくることが多いのではないでしょうか。
でもここで階段の気持ちを想像してみましょう。

リビングの床や壁などは家族みんなが立ち止まって見ることがあると思いますが、
階段は毎日みんなが何度も登り下りするのに、ただの通過点として扱われています。
みんなの体を大事に支えている部分なので、実は家の主役になってもいい存在だと思います。

まず階段!そこから間取りを考えてみるのはどうでしょう。
そして階段には無限の可能性があります。

まず一般的な家では木で囲うように作ります。また階段下のデッドスペースを収納にすることも多いでしょう。
オシャレな階段というと、ぐるぐる廻る螺旋階段や、つま先が当たる部分がないスケルトン階段など
さまざまなオシャレ階段があります。

特徴的な物では踏板が壁から飛び出している階段もあります。
どんな階段が自分に合っているか、デザインだけでなく、実用性も考えて、
足を乗せる部分の踏板の奥行きや1段の高さなど基本的な部分から、
踏板の種類、木の場合はどんな材種にするか、スベリ止め加工のミゾは必要か、
また階段で転んだことを考えて直線ではなく廻り階段にするか、
その場合何段で廻るかで歩きやすさが大きく変わることなど、細かく考えていくと、
決めなければいけないことは本当に沢山ありますが、多くの家づくりでは、
階段についてほとんど打合せされていないことが多いのは、階段好きな自分としては悲しいことです。

例えば玄関を開けて階段が家の顔としてドーン!と構えていることや、
リビングのド真ん中に螺旋階段を持って来て空間を楽しんで見るとか、
ヨーロッパのお城のように吹抜けから緩やかなカーブを描いて降りてくるスター気分を味わえる階段にするとか、
想像すると楽しくなってくることでしょう。

日本の住宅の場合土地の面積の問題もあり、お城のような階段はなかなか難しいかもしれませんが、
今までにないアイデアで日本の職人の技術を使えば、
夢のような階段が出来上がることも可能です。また階段とは空間と空間の架け橋、
1階の物語と2階の物語をつなぐとても大切なアイテムです。

ぜひみなさんも家づくりを始める時は、階段が主役になるような家を建ててみてはいかがでしょうか。