最初の打ち合わせでMさんから真っ先に聞いた家づくりの一番の希望。それは、「みんなが集まれて、わいわい飲める家にしたい」ということ。それならば!と、「長くいてもここちよいリビングづくり」を中心に家づくりを考えました。
まずは、スペースを広くとれるように、そして採光がよくなるようにと2階にリビングをもってきました。昼間は、ハイサイドライトから漏れる光が、リビングを明るく照らし、夜になると、広くとった窓から満天の星空をみることができます。ひと続きになったリビングとダイニング、そして、そこに繋がるウッドデッキはアウトドアリビングとして、ひとつの大きな空間になっています。実は、このウッドデッキ、工事の途中、Mさんの希望で当初の予定よりも大きくしたのですが、これが大正解。開放感が増すと共に、洗濯物干し場を目立たないところへ持っていくこともできました。
2階の吹き抜けは、リビングの空間を広く感じさせると共に、3階部分との空間のつながりをもたせ、いつも家族の気配を感じることができます。
広いリビングにある、あらわになった梁。濃いこげ茶色の梁には、よくるみと白いペンで書かれたいろんな人の名前が。これは、この家を作る際に、珪藻土や床の自然塗料の施工を手伝ってくれた友人知人たちの自筆のサイン。仲間がみんなで手伝ってくれてつくり上げたとても思い出深いリビングなんです。
3階に作られた和室は、Mさんお気に入りの場所のひとつ。古い建具を設えたその空間は、懐かしさを感じさせ、そこに入った人をリラックスさせてくれるそんな不思議な魅力を備えているようです。
最後に紹介するのは奥様こだわりのキッチン。広めにつくられたキッチンは、たっぷりととった収納、そしてちょっとした作業に適したワークスペースもキッチンの中につくりました。奥様の生活を考えた、使いやすくて便利なキッチンになりました。
ご主人は小さい頃に引越しが多かったため故郷といえる場所がなかったのだそうです、そのせいもあって娘さんたちには故郷とよべる場所を作ってあげたい、そんな気持ちをお持ちでした。そんな素敵な想いが形になった家族みんなが心地いい家族団らんの家になりました。
施主様からの要望
・仲間があつまって楽しく飲める空間が欲しい。
・開放感のある間取りにしたい。
コンセプト
人が集まってワイワイがやがや飲める家
設計のポイント
・リビングダイニングをひと続きに、そしてウッドデッキもアウトドアリビングとして使えるように、リビングに併設して作りました。
・2階のリビングを吹き抜けにして、3階部分と空間のつながりをもたせ空間のに広がりをだしました。高い部分に窓を設け、外の景色と光を取り込みました。