伊勢原C邸 自然の中で自然に暮らす家

元々、田舎の古民家などが好きで自然派志向だったCさん。2年度ほど前から建築会社探しを始めた中で、途中で起きた大震災。この震災がCさんの「自然とのつながりを生かした家づくり」を更に推し進めるきっかけとなりました。

Cさんがまず考えたのが、できる限りエネルギーを自給自足すること。そしてその答えが太陽光発電と薪ストーブでした。どちらも震災前から興味があったものですが、震災後の電力不足、そして計画停電がこのエネルギーに関する考え方を変えたことは間違いなかったようです。

エネルギー問題に立ち向かうことで取り付けた太陽光発電と薪ストーブですが、特に薪ストーブは普段の生活も変えてくれるほどのものでした。そのポイントは、その暖かさ。春の陽だまりの下にいるかのような暖まり方は、エアコンのそれとはまったく違う、本当に心地の良いものでした。だから、薪ストーブの前にいると、みんな必ず、うとうとと眠くなり、無垢の床の上にゴロン。いつの間にか寝入ってしまうのだそうです。暖まり方が心地よいという以外にも、焼き芋を作ったり、ジャムを煮詰めたり。自然のエネルギーで作った料理はどれも絶品。ホクホクの焼き芋に滑らかなジャムがおいしく出来上がりました。

自然のエネルギーで暮らす家だから使う素材もなるべく自然のものを、ということで、もちろん壁と床は自然素材。壁には珪藻土を塗って床は無垢のパイン材を敷きました。特に明るいパイン材はデザインのコンセプトになっているカントリーテイストにとてもよく似合っています。そのカントリーテイストが一番良く出ているのが、タイル張りのキッチン。真っ白なタイルを丁寧にハンドメイドで貼っていったキッチンは、窓枠の仕上げ、そして棚板、カトラリーにいたるまでテイストが統一され、部屋のイメージをつくり上げています。

そんなメルヘンチックなカントリーテイストは外観にも表現されていて、そのポイントが急勾配の屋根。白い漆喰の壁と急勾配のとんがり屋根は、まるでおとぎの国にでてくるかのようなそんな家になりました。

部屋の中も外も自然と繋がる。そんないつも自然を感じられる、人間らしい暮らしをこの家で実現できました。

施主様からの要望

・自然の中で暮らす家
・エネルギーの時給自足
・カントリーテイスト

コンセプト

自然の中で自然に暮らす家

設計のポイント

・太陽光発電と薪ストーブでエネルギーをなつべく自給自足できる仕様にしました。
・自然の光と風を感じられるように窓の位置を工夫しました。
・タイル張りのオーダーメイドキッチンを核に、他にもドアノブなど全体的にカントリーテイストの仕上げにしました。