茅ヶ崎T邸 自然と共に暮らす家

海がほど近い中古の家を買って自分たちのライフスタイルに合う様にリノベーションするプランを選択したTさん。畑仕事が共通の趣味で自然に囲まれた環境で自分たちでなんでも作ってしまうお二人のナチュラルな生活を更に楽しむことができる家、そんなコンセプトで家づくりがはじまりました。
とはいえ、はじめはどんな家にしたいのかという事が具体的に思い浮かばなかったというTさん。打ち合わせの中で実現したいライフスタイルを話していく中でだんだんと具体的な家のイメージが出来上がってきました。
とても暗かったLDKの裏側にあったお風呂の位置を大胆に移動することによって、南北に繋がった広々とした空間を実現。両側に大きな窓を配置することによって、光や風が心地よく抜けるリビングを作りました。
バイクが趣味のひとつというご主人。当初の計画では、LDKの中に土間のバイクスペースを作るプランもありましたが色々考えた結果、生活スペースをあまりにも浸食してしまう為、バイクスペースのアイデアは実現しませんでした。しかし「リビングの中の土間」というアイデアに惹かれたTさんは光が良くあたる南側に1.5畳ほどのタイル張りの土間スペースを実現しました。土間スペースでは収穫してきた野菜の土を落としたり野菜を干すなどの使い方を考えていましたが、そんな用途以外にも、そこはとても心地のよい空間で、日の光に当たりながら椅子に座ってゆったりするにもピッタリの場所。家族のリラックススペースになっています。
ヨガを嗜む奥様。LDKの中にヨガスペースを作りました。温かみがあって肌触りが心地よい屋久島地杉を床材に使用し、ヨガを心地よく楽しめる環境を実現しました。
屋久島地杉を選んだのは、程よい和の雰囲気を作りたかったから。通常の杉板だと和の雰囲気になりすぎるところを屋久島地杉を使う事で、洋の雰囲気ともマッチする和の空間ができました。
食べる事が好きでそれが高じて野菜作りをはじめたTさんだから、もちろんキッチンには並々ならぬ情熱をもって2人の思いを投入しました。
夫婦そろって料理をするので、ストレスなく作業ができるように動線を考えて設計。キッチン用品が多いので、それをきちんと収納できる様に収納棚の高さはミリ単位で調整。そんな中でも一番のポイントは自分たちで貼ったタイル。メーカーから様々なタイルを取り寄せ、デザインを自分たちで行いました。出来上がったキッチンはLDKの景色を彩るとても素敵な出来栄えになりました。
お風呂も、こだわった場所のひとつ。肌触りを大切に人工大理石の浴槽を選び、湯船につかった時にちょうど裏庭が見えるように低い位置に横長の窓を設置。これからそこに小さな箱庭を作る予定。それを眺めながらの快適なバスタイムが実現しそうです。
内壁の珪藻土は自分たちで塗装。大胆についたコテ跡の模様も味があってお気に入りです。
畑が好きで自然が好き、そしてDIY精神に溢れたTさんらしい、自然と心地よく共生する家になりました。

施主様からの要望

・ふたりで料理を楽しめるキッチン
・自然を感じられる家
・ヨガを愉しめる空間

コンセプト

・自然と共に暮らす家

設計のポイント

・LDKを大きくして、窓を両側につけ光と風が抜けるように設計しました
・肌触りが良い屋久島地杉を床材に使用し気持ちよくヨガのできる環境を整えました